映画『ハピネス』最新情報

2024.06.11
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大勢のロリータさんが“乙女のカリスマ”嶽本野ばらさんと交流!!『ハピネス』原作者・嶽本野ばらさん、東佳苗さん(rurumu:デザイナー)登壇トークショーレポート

注目の2人の若手俳優 窪塚愛流と蒔田彩珠がW主演を務める、嶽本野ばらさんによる同名小説の映画化『ハピネス』(全国公開中)のトーク付き上映会が開催されました。上映会には原作者の嶽本野ばらさんと、嶽本さんと親交の深い、rurumu: デザイナーの東佳苗さんが登壇し、作品についてや、原作と映画の制作秘話などを語りました。

大勢のロリータさんが駆け付けた華やかな会場に、嶽本野ばらさん、東佳苗さんが登壇すると、大きな拍手が巻き起こりました。映画『ハピネス』を観た感想を嶽本さんは「ファンになった。(試写を含めて)4回観に行った!観るたびに感情移入する登場人物が変わる。主人公の二人に感情移入する時もあれば、橋本さん演じる月子や、吉田さん、山崎さん演じる両親にそれぞれに感情移入できる。」といろんな視点で作品を楽しめたと語りました。

学生の頃から嶽本作品の読者だという東さんは、嶽本作品の魅力を「『別に普通だけど…』って感じがいい。私も含めて野ばら先生の作品に救われている読者の人は多いと思う。悩んだ先に野ばら先生の作品があった。」と涙を見せながら思いを語り、嶽本さんは「洋服を作っている人をリスペクトしていて、(東さんを)自分よりお姉さんだと思って接しているので、影響受けたとかリスペクト受けたとか言われるとどうしようかなとか思っちゃう」と困惑しながらも「ありがとう」と東の思いを受け止め感謝を述べました。

「ハピネス」を執筆したときの思いを嶽本さんに伺うと「生きることと死ぬことを、ずっとテーマにしてきた部分があった。僕の周りには生きづらい人が集まってきて、そういう人たちは僕の中では日常だったし、僕も生きることが全てとは思ったことがない。生きづらい人たちに届けばいい、そんな思いで書き続けていたので、そう考えると「ハピネス」はひとつの結論が出せたかなって作品。この作品で引退してもいいとまで思えた作品」だと明かしました。

 

 

また、原作では一人称で描かれている登場人物たちですが、映画では嶽本さん自らが命名。雪夫と月子の名前について「実は雪夫のお母さんの名前が花子で、父親は雪月花に揃えるこだわりがあった。だから雪と月を入れる名前にしたかった」と貴重な裏話を披露。さらに、名前の画数にも気を使い、姓名判断で縁起のいい画数の名前をつけていると明かす嶽本さんは「そういうところ作家でしょ。みんな褒めて!」と客席を笑わせる場面も。

最後に、映画をこれから鑑賞する観客に向けて、東さんは「今をちゃんと生きよう、大切な日を作って生きようと思うきっかけになる映画」と心を前向きにさせてくれる作品だと語り、嶽本さんは「実は映画の舞台挨拶に登壇することは今回が初めて。原作者って親のようなもので、作品も観てくれたみんなも僕にとっては可愛い子供。楽しんでほしい!」と今回初めて舞台挨拶に登壇したのは、作品を観てくれた皆さんに感謝を伝えるためだと明かしイベントの幕が閉じました。

トークイベント後には、嶽本さんのサインと劇中で実際に由茉(蒔田彩珠)が使用したキャリーバッグが当たる、じゃんけん大会を開催。ファンとの交流を楽しみ、会場は大いに盛り上がりました。

©嶽本野ばら/小学館/「ハピネス」製作委員会